NHKスペシャルで『シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク(5)“脳”ひらめきと記憶』という番組がやっていました。人体の様々な部位の仕組みについて特集がされていて、8回分くらい放送されていました。今回僕が見たのは多分再放送かな。2018年に完結したシリーズのようです。

偶然録画していた僕は「お、脳のひらめきに関することじゃん。見よ見よ。」という思いで見てみました。

結構良かったですよ。

集中している時にはアイディアがひらめかない

こちらの画像は、番組内の一部分を切り取ったものです。

アイディアをひらめいた瞬間と、何かの作業に集中している時の、脳の働き方の違いを表しています。

この光っている様子を見てみると、この2つの行動によって光っている場所が全然違うことがわかります。

つまり、何かに没頭している、集中している時は、アイディアが出てこないことが多いんですよ。これはあれですね。会議などでアイディアを出せ出せと言うことが全く非効率的であることが証明されましたね。

情報をまとめたり、チェックしたり、手作業をしたりという、集中力が必要な作業をする時と、何かアイディアが必要な時というのは、作業としては分けた方が賢明だということが番組から読み取れました。

ひらめいた時と脳の状態がそっくりなのは「何も考えない時」

では、アイディアがひらめく時は、脳はどうなっているのか。これも番組内で紹介されていた部分を抜粋しました。

この画像を見ると、アイディアがひらめいた時と、何も考えない時の脳の状態が同じであることがわかります。

周囲の情報を絶ち、敢えて何も考えない時間を作ることで、脳がひらめき易くなるというわけです。

脳をデフォルト・モード・ネットワーク状態にするとひらめきが起こりやすい

この番組のインタビューに答えていた、ドレクセル大学のジョン・クーニオス教授は、次のように話していました。

「たとえば、あなたが何かに行き詰まったとします。でもその解決策が突然頭にひらめくことがあります。それはまったく関係の無いことをしている時、たとえば、朝目覚めて、ぼーっとしている時などに起こるのです。私たちはその状態を、デフォルト・モード・ネットワークと呼んでいます」

シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク(5)“脳”ひらめきと記憶

このデフォルト・モード・ネットワークのデフォルトモードというのは、一言で言うと何も考えていない時です。脳に何も情報を取り込んでいない状態の時に、脳の神経ネットワークが大脳皮質に繋がっていて、そこに記憶されている知識の断片同士を結びつけている。そんな話が番組内でされていました。

作業をひらめきと集中と分けて行うと効率が上がる

教師の仕事の中で、定期考査の作成というものがあります。これがなかなかクリエイティブです。

今の授業の進行具合を把握しながら、定期考査の日程までにどの単元まで範囲を進められるかを予測し、今年度の生徒の学習状況を踏まえた上で平均点が60点になるような問題を作成するんですよ。

しかもこの作業を、Wordで白紙の状態から始める人が意外と多いんです。しかも、集中して作業すれば良い問題が作れると勘違いしている先生方がほとんどです。今回の話からすると、集中して作業する時と、アイディアを発想する時を分ける方が良い。それならば、ゼロの状態から作成する時に必要な作業はひらめきです。

意識的にぼーっとする時間を増やし、「さて今度の定期考査にはどんな問題を出したら良いかな」とも考えない時間を作り出します。すると、はっ!と何かしらの案が思い浮かぶはず。それをノートなどにまとめておき、後から組み合わせていく。最後に紙に印刷する為に体裁を整える。僕はよくこの作業を定期考査を意識しながらやっています。結構捗りますよ。どうしようどうしようと画面とにらめっこするよりも生産性が上がります。

今回の番組で得た知識で、仕事の効率、いわゆる生産性を上げる方法を提示するとすれば、アイディアを発想する時と、何かしらの作業をする時を分ける。アイディアを発想する時は、スマホやパソコンなども使わず、ただひたすらぼーっと生きる。チコちゃんに叱られそうな時間を意図的に作り出す。という感じかなと思います。

僕もよくあるんですよね。お風呂で身体を洗っている時に「ああああ!!!そうか!!」と何かを思いつくこと。この現象がひらめきだったんですね。

チコちゃんに叱られそうな気もしますが、たまにはぼーっと生きてみましょうよ。