Amazonで売られている10g1800円のGPL205g0でHHKBにルブをした

ルブ、それはキーボード沼に潜む一つの分野。

特に自作キーボード界隈では、キースイッチを分解して潤滑剤を筆で塗るという”ルブ”と呼ばれる行為が通過儀礼となっています。

これを、Topre軸のHHKBにやってみると、打ち心地が驚くほど変化する。

2022年の年末に、僕はそんな体験をしました。

これをやってしまったら、自分が使う全てのHHKBに対してルブをやりたい。もう病気の沙汰です。

2023年1月現在、遊舎工房で販売されている潤滑剤は、グリスのタイプが「GPL 205 G0」「3202」「3204」の3種類、それと液体のタイプが2種類用意されています。

液体に見える方はキースイッチの中にあるスプリングに対して塗るもの。キースイッチの部品同士がこすれる部分に塗るのはグリスのタイプです。

しかしまぁ、遊舎工房が販売している潤滑剤は、高い。3gで1500円くらいします。自分が使う全てのキーボードに使うとなると、3gだけでは足りません。

というわけで、別の選択肢はないかと探してみることにしました。

GPL 205g0がAmazonに売られてた

ものは試しにAmazonで「GPL 205g0」で検索してみると、まぁ出るわ出るわでびっくりしました。しかもレビューがそこそこある。

ただしメーカーがよくわからないし、やたらと星5も多い。これはこれで、どれを買っていいのかわからないぞという状態でした。

どうやらこの「GPL 205g0」という潤滑剤は、Krytox GPLと呼ばれる潤滑剤のシリーズの一つで、ケマーズという企業が製造しているブランド名だとか。で、このケマーズと言う企業はデュポンの子会社として営業を開始して、今では分離独立しているようです。

まとめると、デュポンから独立したケマーズ社が販売しているKrytoxという産業用潤滑剤を、遊舎工房をはじめ小分けして売っている業者がいるということですね。

あと心配なのは、Amazonに出品されている潤滑剤が、本物のKrytoxかどうかということ。こればっかりは分かりません。表記とレビューを見て買ってみるしかない。

で、いろんな商品を見てみたところ、3gで売っているのが遊舎工房くらいで、他の業者は5gや10g、15gという刻みで小さいケースに入れて販売している様子でした。

あとは潤滑剤だけか、筆やらキースイッチ用のオープナーとセットで販売しているものなど、自作キーボードユーザー向けの商品として売られている様子でした。

10g+筆のセットを買った

色々と価格とグラムを見比べてみると、大体10gくらいで1500円〜1800円ほどでした。

オープナーなどの道具付きだと、5g+道具で1900円くらいです。

その中でも、ケースと筆と潤滑剤10gで1800円という組み合わせがあったので、購入してみました。

早速ケースから取り出して、写真でも撮ろうかなと思って触ったところ、

ケースが既に油か何かでべとべとしていました。慌ててティッシュで拭きました。

蓋を開けると潤滑剤が入れられていました。測ってませんけど、きっと5gなのでしょう。

こっちが筆、毛の部分にはカバーがはめられていますが、このカバーが適当すぎて、筆の部分が出ちゃってるものがちらほらありました。

毛の部分は、ちょっと粗悪です。説明には使い捨てと書いてあったので、それなりの品質だと思います。

HHKBのルブに使ってみる

今回の実験台に使うのは、ラバードームをキャロットドームに付け替えたHHKB雪です。

キートップを全て外して、分解して、軸の部分に塗りたくってみます。

自分で分解するときは自己責任

メーカー保証がなくなるので、くれぐれも自己責任でお願いします。

軸の足に塗る量はこれくらい。1つの軸に対して塗る箇所が2つあるので、これの倍の分量を1つの軸で消費しました。

こんな感じに、タイプ時に摩擦が起きる部分にふんだんに塗っていきました。

それから、スペースキーのスタビライザーの部分、ここには既にPFU社が製造した時点で潤滑剤が塗られていましたが、塗られている部分を中心に、塗りまくってやったのがこの写真です。

こっちがシフトキーのスタビライザーです。両サイドと金属の部分に塗りました。

GPL 205g0が粘度が高めなためか、塗って軸をセットして裏返しても、軸が重力で降りてくることがありませんでした。

これは硬めの潤滑剤の効果なのかと感心しました。使う潤滑剤によって、打ち心地も変化すると思います。ひとまずこれにて、作業完了です。

ルブ後の打ち心地

まず、遊舎工房で売られている205g0と比べたことがないので類似品かどうかが分かりません。

ただ一つ言えるのは、安く売られている潤滑剤でも、塗るだけでHHKBが生まれ変わるということです。

やっぱり軸がかすれる音がしなくなるし、タイピングしていて「これこれ」っていう感じが伝わってきます。

ラバードームの違いも顕著に出てくるようになり、deskeysが販売しているV2とCARROTSの違いも指先ではっきり分かりました。

205g0が少し硬めであるためか、塗る前と比べてタクタイル感が強くなった気がします。

押下圧35gという情報だけでは、打ち心地が判断できない。ルブというのはそれだけ指先の感覚に影響を与える作業だということがよく分かりました。

でも本当に、ルブ済のHHKBは素晴らしい。潤滑剤の好みも分かれるポイントですが、ルブをやってないHHKBよりも、断然ルブ済HHKBの方が病みつきになります。

部活で使っているRealforceも、この際全部やっちゃおうかな。特にこだわりがなければ、Amazonで売られているものを練習がてら買ってみるのは、個人的にありだと思いました。

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魚住 惇

高等学校教諭で『教師のiPad仕事術』の著者。 AppleTeacher、スクールプランニングノート公式手帳達人、相棒はHHKB HYBRID Type-S 白無刻印、HHKBケーキの人。コーヒーは生豆から焙煎。Podcast「さおとめおとらいふ」始めました。

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