こんにちは、ジュン@jun3010meです。
今回は、docomoの発表にあったビッグデータの販売について、少し考えたいと思います。
docomoの発表内容
今回気になったのはドコモからのお知らせにある、「モバイル空間統計の実用化および携帯電話ネットワークの運用データ利用について」です。
ドコモからのお知らせ : モバイル空間統計の実用化および携帯電話ネットワークの運用データ利用について | お知らせ | NTTドコモ
携帯電話サービスをお客様に提供する過程で必要となる運用データの一部(携帯電話の位置データおよびお客様の年齢、性別、住所)に非識別化処理、集計処理、秘匿処理をドコモ内部で実行し作成する、お客様のプライバシー保護に配慮した統計情報です。場所や時間による人口の変動を推計することができます。
メディアの反応
・ドコモ、ビッグデータ販売へ…基地局機能活用 : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
この読売新聞の記事が2chなどにも貼られていますね。
ビッグデータはそもそも何か
従来のデータベース管理システムなどでは記録や保管、解析が難しいような巨大なデータ群。明確な定義があるわけではなく、企業向け情報システムメーカーのマーケティング用語として多用されている。
言葉そのものの意味はまさに「巨大なデータ」ですが、
今回話題となっているのは、そのデータの元が人間が利用した履歴であるということ。
多くの人が何かを利用した履歴で統計を取れば、店がどういう商品を何時に出せば売れるかも!みたいなことを推測できるわけですね。
Googleの検索履歴
有名なのがGoogleの検索履歴です。
現在のGoogle検索は、言葉を入力するとそれに続く第2のキーワードを予測して表示してくれます。
例えば、「彼氏」と検索しようとすると
あぁ、暖かいですね(*´ω`*)
「彼女」と検索しようとすると
うぅ、やや切ないですね(´・ω・`)
それでは、結婚した後の呼び方で検索してみましょうか。
「夫」で検索しようとすると
お、おう。世の中の奥さんたちこんなこと検索してんのや(´・ω・`)
あぁ・・・なんかごめんなさい(´;ω;`)
とまぁこんな感じに、Googleがビッグデータを活用しているからこそ、
みなさんが検索しやすい単語を先に出してくれるわけですね。
Amazon
ネット通販業界大手のAmazonでのビッグデータの活用で一番分かりやすいのは、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」だと思います。
先日僕は、Parallelsについての記事を書く際にAmazonを利用したので、
Windows8やら仮想関係のソフトウェアを推してきてます。
(あぁもうやめて!ポチってしまうじゃないか!)
Suicaが履歴を売っていた件
提供データは私鉄を含む首都圏約1800駅の利用者の性別、年齢、乗降日時。定期券として使う客の場合も氏名や住所は除き、IDで個々のデータを識別する。日立製作所が購入し、駅ごとの集客力や客層を分析した上で販売。情報料は最低で年500万円・・・ 読売新聞(2013/7/18夕刊)より抜粋
これもみなさんの記憶に新しいと思います。
Suicaの履歴で、どの年齢層がどの駅で乗り降りしているかの情報を手に入れたら、どの場所に居酒屋をオープンしたら流行るとか、そういうことが考えられますね。 欲しい人からみたら、喉から手が出るほど欲しい情報です。
ビッグデータの販売は、法的に問題があるのか
これが1つの大きなポイントになると思います。
「モバイル空間統計」は個人の個々の情報ではなく集計された人口の数値であり、個人を識別できない情報です。
ドコモからのお知らせ : モバイル空間統計の実用化および携帯電話ネットワークの運用データ利用について | お知らせ | NTTドコモ
今回docomoは、非識別化処理、集計処理、秘匿処理をドコモ内部で実行し作成するから個人情報にはならない。としているので、販売しても問題ないという見方をしています。
なのでdocomoはこのビッグデータのことを「個人情報」ではなく「お客様の運用データ」と呼んでいるわけですね。
人が嫌悪感を抱くのかが問題
もし個人情報ではないから法的には問題ないとしているならば、何故これだけ騒がれているかが問題ですよね。
答えは簡単です。「自分の情報を勝手に利用されるの、なんか嫌だ」と嫌悪感を抱いている人がいるからです。
人間が何に対して嫌悪感を抱いたり、何に対して自分の倫理に反すると思うのかが重要になってきます。
twitterの炎上
自分以外の第3者が自由に見られる場所で、法や秩序を乱す発言をしたり、それに準ずる行動をしたことを報告すると、炎上します。ここでのポイントは、発言したり行動を報告した人が、「自分の発言は自分の知る限られた人しか見ない」ことを前提にしていることです。なので、炎上したちまち世に広まると、炎上にあった本人は炎上に対して嫌悪感を抱きます。「リツイートばっかりしてんじゃねーよ」と言葉虚しく反論しているツイートもよく見ます。
もっと単純な例で言えば、「誰にも内緒だよ」と特定の人に教えた事が、その人以外にも知れ渡っていることを人は恐れます。炎上ではそれと同じ事が、ネットで起こってしまったわけです。
プリクラの流出
嫌悪感のもう1つの例として、若者のプリクラがネット上に流出していることが挙げられます。「流出」という表現が正しいのかどうかは議論を生む点ですが、ここでは個人が自分のプリクラをアップロードして、第3者が可能な場所で公開した状態を指すことにします。ネットの仕組みを理解している人にとってはネット上に自分の個人写真を載せることに対して、自分の考えを持っています。しかし多くの中高生は、プリクラをアップロードする先が、第3者が閲覧できるかどうか判断する力や第3者が閲覧することによって何が起こるのかを判断する力が未熟です。結果的にネット上では多くのプリクラ画像を閲覧することができてしまいます。
ここでのポイントは、僕がこういった話を誰かにすると、「ジュンは人のプリクラをネットで検索しては保存してるの!?キモッ!!!」という反応を結構高い確率でされてしまうことです笑。 つまりは、みんな自分のプリクラを誰かには見せたいと思っているけど、見られたくない人には見せたくないんですね。先ほどのtwitterの炎上と同じ事が言えると思います。
ここで僕が一番言いたいことは、**「何に対して嫌悪感を抱くのかは人それぞれ自由だが、自分の行動によってどれ程の影響があるのかを考えることが大事」**ということです。twitterで現在地を特定されたくないのであれば、「○○なう」なんてつぶやかなきゃいいんです。
docomoでのデータ利用停止の手順は電話連絡
では最後に、docomoに対して自分の運用データの利用を停止して欲しい場合の手順をここにも載せておきます。
■モバイル空間統計に関するお問い合わせ、当該お客様の運用データの利用停止手続【電話番号】ドコモの携帯電話からの場合:(局番なし)151(無料)注意一般電話などからはご利用できません。一般電話などからの場合:0120-800-000注意一部のIP電話からは接続できない場合があります。【受付時間】午前9時~午後8時(年中無休)
ドコモからのお知らせ : モバイル空間統計の実用化および携帯電話ネットワークの運用データ利用について | お知らせ | NTTドコモ
要は利用されるのが嫌なら電話しろってことです。
docomoで契約している人は、今後は自分の「携帯電話の位置データおよびお客様の年齢、性別、住所」が何らかの形でdocomoに利用されます。それが嫌なら電話して利用停止の手続きを行う必要があります。
ここでのポイントは、利用することが前提となってる事ですね。 docomoはビッグデータを売る気満々です。docomoと契約している場合、何も行動しないと自分のデータが利用されます。
既にLINEなどでも同じ事が言える為、今更と思うかもしれませんが、少しでも嫌悪感を抱くのであれば、利用停止の手続きをとってみてはいかがでしょうか。
昔も今も変わりませんが、個人情報はお金になります。スマホの普及によってデータの収集が容易となった今、個人が考えることが、重要になってきているのではないでしょうか。
参考にしたサイト
今回の記事を書くにあたって、こちらのサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございました。
・「ビッグデータ」売却で浮気も発覚? 個人情報どう保護 : おとなの法律事件簿 : 暮らしの知恵 : 新おとな総研 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)