『陽だまりの彼女』という映画をご存じでしょうか。原作はファンタジー小説で、映画化される前は「女子が男子に読んで欲しい恋愛小説No.1」とか書店のポップに書かれていました。
でもこれ、僕は文庫本を買って読んだんですが、内容はほぼアレじゃないか・・・と思ってしまうほどのものでした。
『陽だまりの彼女』のあらすじ
幼馴染みと十年ぶりに再会した僕。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、僕には計り知れない過去を抱えているようで──その秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる! 誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさも、すべてつまった完全無欠の恋愛小説。
一見、普通の恋愛小説という印象を受けます。ただ、この物語についてのWikipediaのページを見ると、物語のほぼ全てのあらすじが書いてありました。
交通広告代理店の営業マンである奥田浩介は、新規のクライアントであるランジェリー・メーカー「ララ・オロール」との初の打ち合わせの場で、まさかの人物と再会した。中学時代の同級生、渡来真緒である。
中学1年生の2学期に浩介のクラスに転校してきた真緒は、バカなうえに団体行動ができず、クラスでいじめにあっていた。しかしクラスメイトの潮田が真緒の髪の毛にマーガリンを塗ったのを見た浩介はついに黙っていられなくなり、真緒をかばって潮田の顔にマーガリンを塗りかえした。おかげで親まで呼び出されて怒られ、クラスの人間からは「キレると何をするかわからない」と遠ざかられたが、真緒には懐かれ、なんとなくいつも学校帰りに一緒に浩介の家の裏手にあった銀杏公園に行く習慣もできた。真緒は「夜道を裸で歩いていた」「両親は本当の親ではない」など噂にも事欠かなかったが、浩介にはある日あっさりと「自分は里子だ」と打ち明けるなど打ち解けており、14歳の秋、真緒が漢字の小テストで満点をとった日に銀杏公園で2人はファーストキスをした。キス以降、変わらない真緒に対してぎこちなくなってしまった浩介だったが、浩介が引っ越すことを知ると、引っ越しの前日、真緒は大泣きしながら浩介の部屋にやってきて、ちぎれんばかりに手を振って浩介を見送った。
あの学年有数のバカでチビでいじめられっ子だった真緒は、美しく、そして仕事もしっかりできる女に成長していた。仕事のやりとりを続けるうち、いつからか付き合うようになった2人。浩介のマンションに泊まり、一夜を過ごすようになるまでそう時間はかからなかった。浩介の両親に真緒を紹介すると、大歓迎された。しかし渡来家でもそうなるだろうという予想に反し、渡来家では父親に「真緒と付き合うのはもう少し考えてからでもいいのでは」と反対される。そして真緒が「全生活史健忘」であると話し、生まれてから養父が保護した12年前の5月2日までの記憶がないことを告げる。真緒から聞かされていなかった浩介はショックを受けたが、真緒への気持ちは変わらないと宣言。しかし真緒の両親の態度は変わらず、真緒は怒って浩介を連れて飛び出す。そして酒の勢いで駆け落ちを思いつき、1か月後に結婚。お互いの両親にはケータイで事後報告し、新居へ引っ越した。浩介は犬を飼うことを提案するが、真緒はすげなく却下。そういえばと、浩介は昔ロシアンブルーに似た雑種の仔猫を拾ったことを思い出す。弱っていたらしく、1週間ほど世話をしたが、結局いなくなってしまった。その話を聞いた真緒は「優しいね」と微笑み、「あなたと結婚してよかった」と改めて口にするのだった。
真緒のドレッサーから謎の現金の束を発見してしまったり、真緒の両親から真緒が昔保護された時、本当に全裸で住宅街を歩いていたということを知らされたりと驚くこともいろいろあったが、実は真緒との出会いは偶然ではなく、真緒が浩介を全力で探し求めたゆえの出来事だったことを知り、さらに真緒への愛おしさが募る浩介。しかし当の真緒はよく「疲れた」と呟くようになっていた。浩介がサプライズで贈った指輪もサイズを慎重に調べたにも関わらずブカブカで、真緒が以前より急激に痩せていることを示していた。心配した浩介は「大丈夫」と主張する真緒を押し切って病院に連れて行き検査を受けさせるが、結果は異常なし。しかし浩介は腑に落ちなかった。
病院から帰ると、隣の部屋のベランダからしゅう君が落ちそうになっており、母親が腕一本で支えていた。浩介も加勢するが支えきれず、もうダメだと思った時、階下の303号室から真緒が飛び出し、空中でしゅう君を抱き留めて一緒に落下。しかし奇跡的に2人大した怪我もせず助かる。念のためにと入院したしゅう君らと同じように真緒も入院を勧められたが断り、その帰り道で真緒は浩介に「私の寿命はそろそろおしまいなの」と告げる。愕然とする浩介に、真緒は最後には冗談だと笑ったが、翌朝、元気に朝食の用意をした後、朝刊を取りに行くと外へ出ていった真緒は、そのまま戻らなかった。浩介は焦って真緒を探すが、信じられない事実に直面する。出会った平岩夫婦は昨日の落下事件などまるで無かったかのように冷たい態度で、真緒の実家に電話をしても「どちらの奥田さん?」と言われる。会社から真緒の会社に電話をかけても「渡来?そんな人間はおりません」と言われ、自分以外の全ての人間から真緒の記憶が消えてしまっているのを認めざるをえなかった。しかし部屋には確かに真緒がいた痕跡があり、あちこち調べると、真緒のつけていた家計簿が出てきた。そして再び引き出されていた現金と「私と一緒に口座も消えるはずだから、ここに移しておきます」というメモがついていた。
浩介は真緒を失った悲しみで仕事も手につかないような日々を送っていた。ある日、浩介は駅で真緒の両親に再会する。真緒の両親は浩介のことを覚えていなかったが、夫婦が最近「まお」という名前の仔猫を飼いはじめたことを知った。浩介はある事に思い当たり、大型書店で「ネコ」に関する本を読んだ。そして真緒の性格や行動、仕草、寿命や死期を悟った時に姿を消す行動など、全てが「ネコ」に当てはまることを知った。浩介はCDショップでアルバムを買い、真緒がいつも口ずさんでいた「素敵じゃないか」の歌詞ブックレットを改めて見ると声も抑えず泣いた。それは真緒の思い描いた二人の結婚生活そのままだった。帰り道、浩介の心には本に書いてあった「猫は九生を持つ」ということわざが引っ掛かっていた。浩介が「真緒のは、いくつめ(の命)だったのかな?」と呟くと「二つ目だよ」と、背後から真緒の声がした。振り返ると浩介の足元に一匹の仔猫がすり寄ってきた。その仔猫の首には指輪が下げられていた。浩介はその場にひざまづき、「三つめの命」を抱き上げた。
まぁここから察するに、ヒロインの真緒の正体は猫だったんですが、動物が人間に化けて恩返しをするというストーリーは、今に始まったことではありませんでした。
しかし、この映画が松本潤さんと上野樹里さんが共演する形で映画になったんです。
もう映画の公式サイトすら消滅しているくらい前の映画ですが、僕は映画館に見に行った覚えがあります。2人のイチャイチャっぷりが結構凄くて、見ていてハラハラしました笑
kanonやCLANNADにそっくり!
その一方で、「このストーリー、なんか見たことあるなぁ」という感覚を、僕は凄く感じました。
猫や狐が人間に化けて、恋をする・・・せや!
keyというゲームメーカーが出している泣きゲーのストーリーにそっくりだったんや!
もうね、本当にストーリーが似ているんですよ。主人公が小さい頃に動物を助けて、主人公が大人になった頃にその動物が恩返しに来るっていうおとぎばなしですよ。
でも、この手の話はどれを読んでも泣ける。面白い。感動はする。気になる方は、1度見てみてください。
ちなみに、**Amazonでの中古価格は1円**です。