今、この瞬間に「あ!あれをやろう」とか、「あ!そうじゃん、あれをやればいいんじゃん!」とかひらめいたとしよう。
人によってはそれを受け止めるべきinboxのような役割を果たしてくれるものが決まっているかもしれない。
しかし、僕は今、そのinbox的な役割を担ってくれるものが複数あって困っている。
紙のノート「AccessNoteBook」に万年筆で書く
愛用している万年筆はペリカンのスーべレーンM400。スーべレーンとは「優れもの」という意味で、2色のペン先に非常に滑らから書き心地で、使っていて本当に気持ちが良い。欠点は、ここに写真が載せられないくらい字が汚いことくらい。
使っているノートは文具王が手がけたアクセスノートブックで、2019年4月現在で9冊目に突入した。検索のための工夫などは一切やっていないが、めくりやすいページと書き心地の良い紙質なので愛用している。あと40ページほどで使い切ってしまうので、そろそろ10冊目を購入したいところだ。
iPhoneやiPad、Macを使っていない時や、デジタル機器が使えない場所でアクセスノートブック+万年筆の組み合わせでアイディアを書き留めたりしている。アプリの通知や画面に表示されている余分な情報を一切シャットアウトした環境でアイディアを書き出すためか、デジタルデトックス効果もあってアイディアがどんどん出てくる。
問題は、それをどうやってデジタル化するかということ。裁断したくないので困っている。
iPhoneアプリ「Textwell」に入力し、Scrapboxに飛ばす
ここのサイトに載っているTextwell用スクリプトを使って、入力したものをScrapbox内の今日の日付がタイトルになっているページに送っている。このスクリプト経由で送ると、ページ内に時間が入って、その下に入力したメモが貼り付けられる。うむ、素晴らしい。どんどんメモを追加していくと、時間ごとに考えている内容が把握できるようになる。
あとは時間の空いた時にメモに目を通して、リンクにするだけだ。
PC上でScrapboxに直接入力
職場のパソコンでも自宅のパソコンでも、ブラウザから開けば同じようにアクセスできる。それがブラウザで動くウェブアプリやサービスの良いところ。iPhoneでメモするよりも、HHKBが繋がっているパソコンで入力した方が早い。パソコンが起動しているなら、Scrapboxに直接入力するようにしている。
Mac版「OmniOutliner」に入力
自宅にいるなら、Mac上に常に起動しているOmniOutlinerにアイディアを入力している。Scrapboxよりもアイディアがどんどん箇条書きで出てくるイメージがあって、使っていて心地よい。
ただ、Essential版を使っているので、項目にフォーカスを当てることができないのが本当に残念。フォーカスを当てたい、そこだけに集中したい。
ただ、それだけのために1万円ほど課金するのも、なんかなぁ、という気がしている。どうしよ。
iPadアプリ「OmniOutliner」に入力
iPad版のOmniOutlinerは、なんとEssential版でもフォーカス機能が使えてしまうのだ。バグか?見過ごしか?真意はどうあれiPad版ならフォーカス機能が「Shift」+「Command』+「F」で動いてしまう。
沢山ある項目の中の、「今」に集中できるので本当に助かっている。
ただ、僕の場合はMacとiPadでHHKBBTを共有しているので、自宅にいる時にはiPad上のOmniOutlinerを一切使わない。そのためフォーカス機能の恩恵を自宅では受けることができない。
ファイルを分けることも手ではあるけど、アイディアの種類ごとにファイルを分けてしまうと、アイディアが迷子になってしまうことが懸念されるので悩みどころだ。
結論:気分で選択する
もう、これしかないと思った。今この瞬間、自分が置かれた環境で使える手段の中で、心地良いと思ったアイディア出しの手段を使うしかないと思った。
というのも、ここ最近はアイディアがなかなか出てこないせいで、ブログが更新できずにいた。春休みで自宅に居ることが多かったので、Mac版のOmniOutlinerのフォーカス機能が使えないことに不満を抱きつつ、職場に置きっ放しにしたアクセスノートブックが恋しくて仕方なかった。かといってHHKBBTをMacからiPadに切り替えると、これまたMacに戻すのが面倒くさい。Scrapboxをアウトライナーのように使おうとしても、余分なものを折りたためない。
なので、今回こうした記事を書くことで、自分が置かれた環境の中で使えるアイディア出しツールを改めて把握し、どこで何が使えるのかを考えるきっかけにしてみた。
今やりたいことはアイディア出し、発想。道具に文句をつけるのは言うだけなら簡単だが、じゃあその時どうすれば良いかを考えるのも重要。
あくまでも目的はツールを使うことではなく、発想そのものを続けること。ツールが使いづらいという時点で思考が止まっていては本末転倒だ。
選択肢が多いのは仕方ないが、それだけいろんな環境に応じて変えられるのが逆に良いのかもしれない。