先日、ごりゅごCast主催のiPad活用セミナーに行ってきました。セミナーの内容はさておき、個人的にはその後の懇親会での盛り上がりがめちゃくちゃ楽しかったんですよ。そりゃぁもう、皆さんiPadを持っていて、どうにかして上手く使おうって試行錯誤されていましたよ。自分なりの活用法を編み出している人たちもいて、その方たちが語っている自分流iPad活用論を聞くのが良い刺激になりました。
そんな時に、こんな意見をいただきました。
「ノートは高い。iPadとApple Pencilじゃ駄目なの?」
結論から言うと、「試したが、自分には合わなかった」という話ですが、今回は「なぜiPadもApple Pencilも持ち歩いていながら、手書きでアイディアを発想する時はアナログのノートと万年筆にこだわるのか」という話をします。
Apple Pencilは万年筆の代わりにはならない
僕がアイディアを発想する時には、デジタルは向いてないなって思ったんですよ。
PDFに注釈などを入れるくらいならGoodNotes5を使ってApple Pencilで手で書いていく方が効率が良いので僕も好きです。期末テストの問題用紙の添削はiPad上でやります。
しかし、自分が思ったことや考えたことを書いていく時は、紙とペンの方が良いなってiPadを使う度に思うようになりました。それがこの見出しです。
僕は、質感の良い紙に、インクを多めに出してぬらぬら書いていく万年筆のあの感触が好きなんですよ。iPadでは味わうことが出来ません。ノートアプリのペンの種類で万年筆ってのが割と登録されているんですけど、あくまで書いた時の線のイメージの話で、書き心地ではありません。それにこの「ぬらぬら」っていう表現がデジタルじゃ無理なんですよ。紙の上にインクが立体的に付着した後に染み込んでいく様子とか、書き終わったタイミングで見ているとたまらんわけですよ。これはディスプレイじゃ再現不可能です。
とても小さなことかもしれませんが、この感触があるから「書いているなぁ」っていう感覚をもって、アイディアが生まれてくるのが、僕の脳の作りだなって思います。
サイズが決まっていることが重要
僕が愛用しているアクセスノートブックというノートは、A5サイズです。A4サイズは大きすぎて、B5もまだ大きい。自由にノートに書いていて気持ちが良く、持ち歩きやすいなとも思ったのがA5というサイズ感でした。
僕はこの、サイズが決まっているという方が、発想しやすいなって感じています。アイディアが出やすいんですよ。
「1ページ埋めるくらい書こう」ということを意識しながら書けるんですよ。ページの端がが見えているからこそ、「そこまで頑張って書こう」と思いながら文章が書けるっていう感覚があります。
それと、インクを自分で補充するようなペンで書くと尚更良いです。インクを補充したばかりの時は、ついつい嬉しくてどんどん書いちゃうし、インクの残量が少なくなってくると、「インクが切れるまで書こう」って思いながら書けるわけですよ。
これがGoodNotesなどの手書きノートアプリだと、ページは無限に出てくるし、拡大縮小も出来てしまう。まぁノートアプリはそこが良いんですけどね。ページが無限に広がったり、自分の想定以上に広いと、そこまで埋まらないなって思えてしまって、僕の頭だとアイディアが出てこなくなってしまうんですよね。
自分なりの方法を見つけることが大事
正直言うと、iPadだけでやりたいこと全てが出来るのが羨ましいなって思います。僕は自分と向き合った結果、iPadだけではどうしてもだめで、アイディアを思い浮かべる時のお供はアクセスノートブックと万年筆でした。
ネット上では「もう紙とペンはいらない!」とか「全てをデジタルで!」みたいに大きなこと書いている人もいますけど、それはその人の主観でそう思ったという話です。決してその文章を読んだ全ての人がそのやり方にシフトできるわけではありません。
その中で・・・、結果的に僕は、人よりもお金がかかってしまう形で、まとまってしまいましたよ。とほほ。