昨年、新婚旅行でイタリアへ行ってきたんですが、帰りの飛行機の中で、たまたま見た映画が「シュガー・ラッシュ」でした。そして日本に帰ってきて、その続編である「シュガー・ラッシュ:オンライン」ってのが映画館で放映中だと聞きつけて、正月が明けた今日、見てきましたよ。1人で。
いやぁ良かった。メッセージ性が高くて、子どもが見ても大人が見ても、高校生が見ても本当に色々と学べる内容でした。
今回は、そのストーリーから、「これ大切なことやんけ」と汲み取った内容を少しお話します。あぁそうそう、若干のネタバレが含まれるかもしれないので、その辺はご容赦ください。
ざっくりしたあらすじ
まずは簡単にあらすじを話します。
前作「シュガー・ラッシュ」の主人公ラルフは、1980年代のアーケードゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役キャラクターです。しかし、その裏では悪役を演じることを嫌になり、ヒーローになる!と宣言します。そこで「シュガー・ラッシュ」というゲームのヒロインであるヴァネロペと出会い、色々乗り越えて親友になったのでした。
ここまでが前作。んでもって、今作ではヴァネロペが「何も変化が起こらない毎日がつまらない!」と言い、ラルフは「この変わらない毎日が良いのさ」と言い、喧嘩が始まり、この2台のゲーム機が置かれたゲームセンターにWIFIルーターが置かれたことから、2人はインターネットの世界で大暴れすることになったのでした。
大体こんな感じです。
見どころ
この映画の見どころは、インターネットの世界を具現化したその表現力です。ゲームのキャラクターに自我を与え、交流するシーンは、ゲームユーザーなら前作からニヤニヤしながら見ることができます。が、今回の舞台はインターネットです。予告編からも、その表現力がちょくちょく見られます。
GoogleとかeBayとか、アングラとか、Pinterestまで出てきちゃうの笑、あとは箱が運ばれていくところを見ると「あぁこれパケットか?w」とか、もう日頃からネットを徘徊しているネット民が反応してしまう表現がめっちゃ出てくるんですよ。見てみて本当に楽しかった。インターネットの世界をああいう風に表現したのは、サマーウォーズ以来かなぁ。
あとはもう、レースゲームのシーンの迫力が凄かったですよ。あれは見たらレースゲームやりたくなっちゃいますわ。
それでは、これより本題に入ります。
①一緒の意見を持つのが友達ってことなの?
人は、年齢やその時に所属している社会によって、出来る友達が変化すると言われています。高校生くらいまでは、同じ考えや同じ波長の友人が多く、大学生や社会人になると、違う意見を持つ人を尊重し合うような友人関係も見られます。
この見出しの台詞(正確じゃないかもしれませんが)は、ヴァネロペとラルフの意見が分かれた時に出てきた言葉でした。
この問には、違う意見を持ったとしても、お互いの考えを認め合えば、ぶつかることはあっても、友人であるという意味合いが含まれています。常に同じ意見で同調する仲間と行動を共にすることは、心地よいかもしれない。しかし、それだけでは自身の成長は見込めない。大切なのは、自分と相手とどこが食い違って、相手はどうしてその考えを大事にしているのかを考えること。そこから「そういう考え方もあるのか」と一目置くこと。ヴァネロペとラルフの会話をただなんとなく流し聞きするのではなく、自分の友人関係についても考えながら、時には「今の言葉、まるで自分に言われているような感じがするなぁ」と思いながら見ていると、多くを学べます。
②新しいものを求めて常に変わり続けること
ヴァネロペとラルフが喧嘩する内容は、題して「新しい刺激が欲しい VS 変わらない毎日の方が居心地が良い」です。
結果としてこの2人は遠距離の関係となってしまいましたが、ここは見る人によって意見が分かれるポイントです。
僕はこの2つのどちらかを選べと言われたら、間違いなく新しい刺激を求めます。今の時代、変わらない毎日を望むことなんてまず無理。終身雇用が崩れ、常に変わり続けることが求められている時代です。向上心を持って、常に上を向いて頑張っていたとしても、現状を維持するのがやっとなんです。世界がめまぐるしくどんどん変わっていくのに、これまでと同じ生き方をしていたら、絶対に時代に取り残される。置いて行かれる。
ラルフは結局アーケードゲームの世界に帰っちゃいましたけど、そこの暮らしにも変化が訪れていました。エンディングでね。「新しい刺激が欲しい VS 変わらない毎日の方が居心地が良い」をストーリーの中で展開させて、結局はどっちとも新しい暮らしを始めたんです。この映画が大切だと訴えていることは、間違いなく「常に学び、成長し続けること」です。
③インターネットは既に社会そのもの
劇中でラルフは、お金を稼ぐためにYoutuberにも挑戦します。流行のテンポが速く、いろんなテーマにチャレンジしたり、辛口コメントを見て泣いたり、現実世界ではないものの、既にリアルな世界として描かれているインターネットの世界がそこにはありました。見どころでも紹介したあのインターネットの世界は、最初は人口も少なく、社会の少数派だけの部屋でした。でも今は世界中と繋がっている。時代は既に、インターネットも1つの社会として受け入れられている。それが本当によく表現されていました。先日どこかの球団ではSNS禁止とか言われていましたが、時代錯誤も甚だしいです。
まとめ:ネット民は見るべし
SNSやネットショッピングをちょっとでもやってるなら、っていうかこのブログなんて見てくださったりしちゃったりしてるなら、まずシュガー・ラッシュ:オンラインは見ると良いです。ネットあるあるが密かに表現されているし、何よりヴァネロペが可愛い。
余談ですが、「シュガー・ラッシュ:オンライン」のタイトルは日本語版です。原題は「Ralph Breaks the Internet」です。直訳すると「ラルフがインターネットを壊す」です。個人的にこれもツボです笑。
パックマンとかストIIとかの世代のゲーム民は、前作のシュガーラッシュから見ることをおすすめします。ソニックとかベガとか出てきますよ。