NewImage

こんにちは、ジュン@jun3010meです。

 

先日、山形県が2014年度中にMicrosoftOfficeを全庁へ導入することを決定しました。

山形県、2014年度中にMicrosoft Officeを全庁へ導入 – クラウド Watch

山形県は、一度はOpenOfficeを採用したものの、

業務で不都合が多く発生したことから、MicrosoftOfficeへ逆戻りしたようですね。

 

一方で静岡県湖西市が、OpenOfficeから派生したLibreOfficeの導入を決定したことは、記憶に新しいと思います。

ニュース – 湖西市がLibreOffice導入、7年間で1400万円のコスト削減見込む:ITpro

オープンソースのOfficeを導入する理由はコスト削減

先ほどの静岡県湖西市の記事では、

今後、全700台のうち3分の2については更新時にMicrosoft Officeを購入しないことで、7年間で約1400万円のコスト削減を見込んでいる。静岡県内の市町でのオープンソースのオフィスソフト全庁導入は湖西市が初となる

ニュース – 湖西市がLibreOffice導入、7年間で1400万円のコスト削減見込む:ITpro

と書かれています。ここが最初のポイントで、

無料で常に最新のバージョンへアップデートが可能なOfficeを利用していれば、

バグフィックスはもちろんのこと、面倒な契約もしなくて済むので、

一見良いことずくめに見えます。

 

 

サポートのコストはどこへ?

問題は、そのコストは本当に削減してよいコストなのかどうかですね。

コストを削減するということは、単純に考えればそれだけ誰かが苦労するということです。

 

何も考えずに人件費を削減して社員の人数を減らしたら、

残った社員の一人あたりの仕事量は増えます。

死にそうになります。

 

 

やっぱりMSOfficeが良いと判断した山形県

 

コスト削減を優先して、オープンソースに手を出すと、

そこには弊害が待っていたわけですね。

書式やレイアウトなどが崩れてしまうことが多く、手作業で細かな修正を行う頻度が予想より高かったこと、またMicrosoft Officeの入った共用PCの利用率が想定以上に高くなることなど、いくつかの問題が発生していた

山形県、2014年度中にMicrosoft Officeを全庁へ導入 – クラウド Watch

しかし、この記事には気になるところがあります。

 

MSの陰謀か?笑

Microsoft Officeのファイルをビューアーやオフィスソフトで閲覧すると、書式やレイアウトなどが崩れてしまうことが多く、手作業で細かな修正を行う頻度が予想より高かった

山形県、2014年度中にMicrosoft Officeを全庁へ導入 – クラウド Watch

Microsoftは、自社のOfficeで作成したファイルを閲覧する為のソフトウェアを、無料で配布してます。

例えば、Excelの入っていないパソコンで、Excelのファイルを読むだけならできるんです。

 

マイクロソフト公式ダウンロード センターから Excel Viewer をダウンロード

この山形県のニュースの内容では、ビューワーで開いても

書式やレイアウトが崩れてしまうことが多いと読み取れてしまいます。

ということは、Microsoftが配布しているビューワーでも表示が崩れることがあるから、

みんなが使っているOfficeのファイルを開く為にはあなたもMicrosoftOfficeを買う必要があるんだよ!

と言われている感じがしてなりません。

 

だったら何のためのビューワーなんじゃ!と個人的には思います。

 

OpenOffice用の様式を誰が用意するのか

2つめの大きなポイントは、OpenOfficeで既存の業務用ファイルのフォーマットを

誰が作るかということでしょう。 Excelでは関数も違ってくるでしょうし、

Wordは表示が崩れることでしょう。

 

特に元々紙ベースで仕事をしていた公共機関の場合は、

パソコンに詳しい人が勝手に様式をWord等で作成し、

それを印刷して使っているケースも多くみられますし、

パソコンの苦手な方は「一太郎をようやく覚えたのに、

また訳の分からないソフトの使い方を覚え直さなくちゃいけないのか!」

と悲鳴を上げる人も出てきたことも考えられます。

 

ここは本当にMicrosoftOfficeの成功したところで、

みんながWordを使ってるから、こっちもWordを使わざるを得なくなるわけですね。

 

県市町村の試行錯誤は続く!

LibreOfficeについては、既にJA福岡市が導入すべきかどうか検討している資料が閲覧できます。

導入事例から見るLibreOffice – JA福岡市

 

また、山形県のMicrosoftOffice導入事例のページでは 山形県 企画振興部情報企画課 課長 奥山 卓郎さんが、

「公共機関としては、長期にわたってドキュメントを運用、保持していく必要があります。そのため、ベンダー主導による一過性のファイル形式に頼ることは好ましくありません。

[導入事例] 山形県

と発言されていることから、業務に支障が出るからやむを得ずMSOfficeを導入したことが読み取れます。

本屋ではWord,Excel,PowerPointの本が並び、

パソコン教室と言えばExcel実習。みたいな印象がついてしまい、

オフィスソフトウェアといえばMicrosoftOfficeみたいな

イメージになってしまいましたが、ファイル形式のオープン化が進む中で、

更なる優れたオフィスソフトウェアが登場すると、面白くなりそうですね。