まだ開発中であるため、詳しい内容は明かせませんが、ウィークリーのカレンダーに時間割の内容を書き込むことができるような、高校生向けの手帳が実現できるかどうか、日々考えているところです。

高校生も日々のスケジュールやタスク管理に追われている

最近、生徒の行動を見ていて思います。生徒だって宿題というタスクに追われているし、部活動にも時間を取られている。帰宅すれば家事の手伝いをすることもあるかもしれない。趣味の時間も欲しい。LINEのメッセージだって返さないといけないものが溜まっている。

これらの行動をうまく制御するために必要なのは、まさにスケジュール管理とタスク管理だと思うんです。

それを部活動の予定表だけとか、年間の行事予定表だけで管理している高校生が、結構多いことに気がつきました。

少なくとも僕の周りにいる生徒は、宿題を忘れたり、提出物を期限までに提出できない生徒が一定数います。

誰も「手帳買え」と言わない

期限が守れなかったり、宿題を忘れたことに対して指導されます。

指導ですよ、指導。

宿題を忘れたり、提出物を提出しなかったことに対して、教師は指導しなければなりません。

しかし、僕がこれまで見てきた指導の場面において、ずっと疑問だったのが、どの先生方も、「手帳を使いなさい」や「手帳を買いなさい」という言葉がけが一切無かったことでした。

「先生、すみません、今日提出だった宿題を忘れてしまいました。」という言葉に対して、「明日の朝までに持ってきなさい」という言葉をかけます。

この宿題を出しなさいというやりとりであるあるなのは、宿題を忘れたことを言いに来た生徒の中に、翌日にも宿題を提出することができない生徒が一定の割合存在しているということです。彼ら生徒らは、先生に宿題を忘れたことを進言することはできたとしても、肝心の「宿題を片付ける」というタスクを実行できずにいるんです。

理由として考えられるのは、その生徒らのタスク管理事情です。何故他の先生方が、スケジュールやタスクを頭の中で管理している生徒が失敗を犯した時に、再び頭にインプットさせるのか、僕にはわかりません。

確かにそういった生徒が手帳を使いこなせるかどうかという心配がありますが、そもそも頭のワーキングメモリがうまく働いていない生徒に対して、「一生懸命覚えろ!」は通用しません。翌朝になり、再び宿題を提出することができなかった生徒を「昨日約束しただろ!なんでできないんだ!」と叱責する姿が思い浮かびます。

僕は手帳なしでは仕事が遅かった

少し、僕自身の話をします。

実は、僕はこれまで、仕事を進めるのが遅く、周りに迷惑をかけていた人間でした。

教師の仕事は、他の先生方がからむ内容が多くあります。授業が終わって職員室の自分の机まで戻ってきてみると、付箋やメモ書きの紙が置いてあり、「○月○日までに××を提出をお願いします」みたいな内容が書かれています。すぐに取りかかればいいんですが、目の前に既にやらなければならないことがある以上、その作業が終わってからにしようという感じに先送りします。先送りしている間に忘れてしまい、結局はそのメモを置いた先生方から「ジュン先生、あのメモのやつまだですか?」と言われてしまうんです。こんなことを何度かやらかしてしまうだけで、「ジュン先生は仕事が遅い人だ。言われたことをすぐやらない。」と思われてしまいます。

今でこそ仕事をなんとか回せるようになったものの、大至急やらなきゃいけないことをやっている最中に別の大至急やらなきゃいけない仕事が突然降ってくるんだから、頭の中は終始パニックでした。

そこで役立ったのがスクールプランニングノートでした。学校の授業の時間帯を分単位でGoogleカレンダーなどに登録するのは本当に面倒だし、リピートしたとしても5分短縮の日なんかには対応できない。だから僕は、分単位のスケジュールをデジタルで管理することをやめました。

今では学校の中のことは全てスクールプランニングノートに書いています。その中でも通知が欲しかったりするものは、iPhoneのリマインダーに登録するようになりました。

リマインダー≠タスク管理アプリ

リマインダーアプリはタスク管理とは違います。タスクを管理することとリマインドを設定することは別の話であって、やるべきことと後で通知することはイコールではありません。

教師という、会社員とは少し違った職業をしている関係上、僕が仕事上のタスクを管理する時に使うのが紙の手帳で、特にリマインドして欲しい内容だけをリマインダーに入れるようになりました。

生徒向け手帳の実験中

そこで、生徒向けの手帳の実験を始めました。見た目はスクールプランニングノートの様式に近く、内容を生徒が使いやすいように改良したものを、何人かの生徒に配付してみました。数ヶ月分を渡してみたので、ある程度時間が経過したところで、実際にどんな感じに書き込んだのかを確かめてみたいと思います。

ここでまた良い報告ができるといいな。