タスク管理が出来たら仕事が出来る人間になれる!手帳を使いこなせばデキる人になれる!そう勘違いしている人はいませんか?

自己啓発系の本や、手帳術のムック本などの影響もあって、タスク管理アプリや手帳を使いこなせば凄い人になれる!という人が多いように思います。(出版社がそういう感じに本を売っている印象も捨てきれませんが。)

この文章を書いていて気づいたんですけど、この「使いこなす」ってのもの魔法の言葉ですよ。どれくらい活用したら「使いこなす」って言えるのかなんて人によって違います。

今回は、そんな過度な期待を持たれている方の心に響くことを願って、言いたいことを言わせていただこうと思います。

こんな事を思っていませんか?

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  <ul>
    <li>
      タスク管理をしている人は凄い人だ
    </li>
    <li>
      タスク管理をすれば自分だってスーパー仕事が出来る人になれる
    </li>
    <li>
      手帳を使いこなせば実力以上の力が出せる
    </li>
  </ul>
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道具は人類の補助手段

人類は火を起こすことから始め、様々な道具を作って使ってきました。それもあって、道具とは人類がこれまで不可能だったことが可能になるようなものだと思っている人が多くいます。

僕から言わせていただくと、その認識はあながち間違いではないと思いますが、タスク管理ツールや手帳は、ちょっと違うかなって感じています。広く言えば、デジタルツールそのものだって、不可能だったことが可能になるものだと、一律には言えないと考えます。

マイナスがゼロになるだけのもの

デジタルツールは人間の能力をブーストするものだって、誰かが言っていた気がします。その通りだと思います。

ということは、タスク管理ツールやて手帳などは、それに頼らないと生きていけない人が、使うことによってようやく人並みに生きていけるものなんですよ。

手帳などに頼らずともスケジュール管理ができる!やることを忘れたりもしない!そういう人間が、すごい実力者なんですよ。言い換えたら、タスクシュートを使いこなしている人は、タスクシュートが無くなってしまうと生活できなくなってしまう人なんですよ。

なので、タスク管理しているから凄いとか、手帳を持ち歩いているから仕事が出来るとか、そういうんじゃないんです。ないと生活できなくて困っている人が使うものですよ。

つまり、僕を含めてそれらのツールを使う人は、人間の性能的にはむしろマイナスで、道具を使うことによってやっとゼロ(プラスマイナスが無い状態)として生活できるようになっているわけですよ。だから大したことをやっているわけでもなく、偉いことをしているわけでもありません。

自分のことを把握できている人

手帳やタスク管理ツールなどの自己管理ツールを使いこなしている人の素晴らしい点を一つ言えるとすれば、その人達は自分がどういう人間なのか把握できている人です。

自分はこういう能力が人よりも劣っていると感じる。じゃあこのツールでそれを補おう。そういう考え方ができている人です。

自分の短所や欠点を把握し、克服した上で長所を活かすことが出来ている人たちですよ。

これってかなり凄いことです。世の中には自分の事について真剣に考えたり、向き合ったりしていない人もまだまだいますから。

幻想を捨ててください

このツールを使えば、自分が完璧な人間になれる!なんていうことが幻想だということに、なかなか気づいていない人が多いような気がします。

逆に言うと、「これさえ買えば何でも解決できる!」みたいな売り方は怪しいです。「無いよりかはあった方が、良いよね」くらいが普通ですよ。

僕は自分がどんな人間なのか理解しているつもりです。スクールプランニングノートが無いと授業管理が出来ませんし、iPadが無いと授業が出来ません。変でしょ?

性能面でマイナスな人が、自分を補うことが出来るツールに出会えて、始めてそのツールがその人の役に立つんですよね。どのツールが誰にピッタリなのかは分からない。だから自分に似合うツールを探すことが楽しいし、見つかると嬉しいんですよ。僕は教師として、きっかけを与えることには賛成です。手帳大好きです。が、手帳の使用を強制したり、生徒の能力が低い前提で話を進めることには抵抗がありますなぁ。