戻らない時間、1度壊れたら直すことができないもの。あの時ああすればよかったな。そうしたら今の人生、もっと良いものになっていたのかもしれないな。
過去に戻りたい。あの日に戻って、違う選択をしたら、今とは違う人生になっていたかもしれない。
そんなことを思ったことはありませんか?どうもこんにちは
今回は、そんな「人生をやり直したい」と思った主人公が、謎の三角錐から「人生をやり直しませんか?」と声をかけられ、過去に戻る物語を全4巻で描いた漫画。『Y字交差点』を紹介します。
『Y字交差点』今ならKindle版が各巻99円
この記事を書いている2017年1月9日現在で、各巻のKindle版が99円で販売されています。
99円。つまり4巻揃えても99×4=396円です。僕はもうぱぱっとクリックして4巻とも買っちゃいました。ストーリーが良かったので損はしません。
概要
元々この漫画は、Web版として連載されていたものだそうです。最近は、Webで連載して人気度をPVやコメントで測り、売れそうな感じがすれば書籍化!アニメ化!みたいなことが盛んですね。
そんな出版の自由度が増した今だからこそ、眠っていた作品をKindleで出すという今回の売り方が出来るのでしょう。
僕はAmazonのトップページで偶然見かけただけなので、この漫画がかつてどこで連載されていたのかなどは一切知りません。
さて、この物語は大きく2つに分かれます。1巻と2〜4巻という具合にです。それぞれ主人公が違います。1巻の主人公は32歳無職の男、2巻からの話の主人公は高校生の女の子です。
それぞれ何かしらの想いを抱き、「人生をやり直せたら!」と思ったところで、この三角錐が出てきます。
(Y字交差点1巻2ページより引用)
この物体に人生をやり直したいかどうかを問われ、自分の大切なある物を犠牲にして過去に戻ります。そこで人生をやり直していくんです。
その過去の分岐点に戻って、反対側の人生を歩む。だから『Y字交差点』というタイトルが付けられています。
運命は変えられるのか
少しスピリチュアルな話をします。もし、過去に戻ることが出来たとして、自分がやり直したいことをやり直すことができたら、その後の人生は変わるのか?という問いについて考えます。
ガンダム00(ダブルオー)セカンドシーズンというアニメ作品の中で、主人公の友人が行った爆破テロ行為によって、大切な家族の命を奪われたという登場人物がいました。
もし主人公が爆破テロに向かう友人を止めていたら、爆破テロは起こらず、その人の家族は助かったのではないか。
しかし、その登場人物はこう発言します。
「お前が止めてたとしても、テロは起こってたさ。そういう流れは変えられねぇんだ」
つまり、主人公の友人を止めたとしても、爆破テロという大きな事件が起きないということにはならず、他の人がその場所で爆破テロを行うだろうという見解です。
どういうことかというと、もし過去に戻っても運命を変えることが出来ないのならば、「明日この交差点で交通事故に遭うことが事前にわかったとして、翌日別のルートを通ったとしても、交通事故に遭うこと自体は変えられない」ということです。
自分の人生に起こることは、自分が生きて成長するためには必要なことで、それが予め決まっていること。という考え方です。ある悩みを解決すべく過去に戻って違う人生を歩んだとしても、また別の悩みを抱えることになる。
すなわち、「悩みのない人生を送る」という願いは叶えられない。
結局はね、目の前のことから逃げたらダメなんですよ。自分が置かれている状況は、過去の自分が行動した結果で、変わらない。変えることが出来るのは未来だけなんですよね。
最近は、Steins;Gateをはじめ、タイムリープするストーリー作品が増えているように思いますが、今回読んでみた『Y字交差点』という作品は、とっても現実的な見解に基づいたストーリーでした。
感想
ドラマや漫画、アニメなどで増えてきている、過去をやり直す系の物語。一部では成功するハッピーエンドがありますが、この漫画は設定がそこそこ作り込まれているからか、作者さんのタイムリープに対する考え方がしっかりされているのか、とっても現実的な展開を見せます。
結果、僕自身はどう思ったのか
今を精一杯頑張って生きよう
この一言に尽きます。過去のことを今更どうこう思っても仕方がない。これからを頑張って生きることが、自分の人生を良いものにしていくんだ。
何気なく考えていたことが、ハッキリと見えてきた感覚を覚えました。
みなさん、過去に戻ってやり直したいことはありますか?
あの時ああしていれば、今は違う人生を送っていたに違いない!とか考えたことはありますか?
1度読んでみてください。この作品を。とても感慨深いですよ。
Kindle版全4巻、396円です。iPhone片手に読むことも可能でしょう。